2006/09/23

模様替え・・・できず。

いい季節になりました。
と、同時に追い込みシーズン到来です。

雑然とした私の工房風景。どうにもこうにも狭いのだけど、狭いながらに作業は可能です。
先日、陶芸作家さんのお宅にお邪魔する機会がありました。普通の部屋の中で作業をしているとは聞いていましたが、ふすまを開けてびっくり。工房だぁ(当たり前の感想です)。
そして、ほかに驚いたことが本人は雑然としているといっていましたが、何を何を、とてもきちんと整頓されて、そして、次の作業工程を待ちわびる作品たちが山のように並べられていました。どうも、私はそんな作業場風景が好きです。工場見学とかも結構すきなのですけど。 イマイチ自分の工房のあり方に納得が行っておらず、もう少し使いやすくならないものか・・・といつも考えているのだけど、それより作業を優先して模様替えを後回しにしてしまいます。
そうこうしているうちに、まったく余裕の持てない時期がすぐにやってくる。

落ち着いて、集中して考えたら時間を上手く使えるであろうに、ほんと焦ってばっかりの性格。落ち着きがないとも言う・・・。
たぶん、来春までこのままで行くことでしょう。

ちなみに、機(はた)はこの写真の左側にあります。

2006/09/19

それは、言い訳・・・


この毛を色分けしています。(結構大変な作業なのね~)

2006/09/01

サンプルを縮絨





前日のストライプと同じ縦糸のサンプルを縮絨してみる。
毛羽立つかんじと密になる感じは程よいのだけど、このウールは外套用だと思う。私の紡ぎ方云々よりも、もともとも結構堅い毛だったので、これが限界なのね~と気が付く。
手提げとかあったら、可愛いかも!

2006/08/31

ストライプ

茶色と茶色の間隔は2cm。
1cmあたり5本で計画されています。 ただし、これはまだ途中経過。
織りあがったものを縮絨(しゅくじゅう)という工程を経るとその糸の密度が上がるだけではなく、糸の繊維自体も肩の力を抜いて、繊維同士が柔らかく絡んで初めて「布」の表情を見せます。
その違いがどれほど面白いかは、作業している人以外にも感じるかどうかは謎ですが、作業をする側の私にとってはいちばんワクワクする時かもしれません。

チェック好きの私は、ストライプというものにそれほど興味はありませんでしたが、作ってみると結構楽しいかも、と思えるようになりました。これも、私の中の興味の範囲が広がった(=人間的にも幅が広がった)と認識しています。

やっと時間が出来た。
リミットまでもうすぐ。だけど、楽しんで作業をしている。

2006/08/19

そして白


今回はテーマが白と言うことで、ホンノちょっとだけ真っ白ではない白に染めたのだけど、言われなければわからないかも・・・。漂白したような白はちょっと気恥ずかしいのでそれを脱却程度です。
人生何事もそうなんだけど、ホンノちょっとの努力が効果を表しているのか、いないのか?かなり疑問なところだけど、それでも最終的にそれが「私」になる。だから、自分のした微妙な違いと言う努力は、結果的に次へ進んでゆく。

2006/08/08

冒険

オーソドックスなのもいいけれど、こういうのもたまにはいいかなって。

これは機掛けの段階。
私は綾返ししないのよね。。。

2006/08/06

既成糸

ウールの場合基本的には、糸は紡いでいますがモノによっては既成の糸を使うこともあります。
既成の糸と言っても、織りの為に作られた紡績糸です。
ハリスツイードの工場で、紡績されるまでを見たら面白くて自分でもツイード調の紡績糸(単糸)を使い始めました。知らないものと出会う、新しい発見をする、挑戦してみる・・・こうやって、徐々に自分のものとして吸収されていく気がしました。

今まで「白のみ」って、好みと違ったから使うことはほとんど無く、今回は初の挑戦。とはいっても、まったくの真っ白はやっぱり出来そうにありません。

スコットランドと並んで好きな国はギリシャです。
どちらも荒涼とした大地に青い海なんです。
そして、どちらの国旗もしろと青。
自分でも無意識に白+青の組み合わせって選んでいたりします、似合わないのに。(笑)

2006/07/23

負傷中

私、ただいま右手を負傷中。
負傷といっても見えない内部でのお話。尺骨神経というものが右肘の中で傷ついてしまっており、その痛みは右小指方面手首から末端にかけて激痛となってあらわれています。
春にも一度なったんだけど、処方されたビタミン剤ですぐに治ってしまいました。すっかりそんなことを忘れていたら、再びその痛みが襲ってきて、最近始めたデスクワークのバイト中「もしや、手が動かなくなるのでは?」みたいなことに。

再びビタミン剤を処方していただき、飲んでいるのですけど・・・これ、ただ神経細胞を再生させる能力のあるビタミン剤なんです。気長に治していきましょうと言われたけど、腕は私の商売道具。内臓疾患も生活のうえでキツイけど、負傷もそれ以上に厳しいです。
本当は疲れを忘れてガンガン作業をしたいのですけど、そういうわけにも行かず。

かなり凹んでいます。

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ひじをピンポイントでぶつけると、手首のほうまでグワ~ンってしびれて、しばらく手が動かないってことが過去に何度かあったんだけど・・・もしかしてそれが原因なのかもしれないって思い始めてきました。

おっちょこちょいがバレてしまう。
治ったら、がんがん行きますよ~。

2006/07/03

毛糸が出来るまで part2



先日の紡いだ糸を、撚り合わせます。 写真を撮るために、変な角度で糸を持っています。

拡大するとこんな風。
縄を撚るのと同じで、2本あわせたものは単子で作ったものと逆側に撚ります。

ニット用の糸、もう止めよう、止めようと心に誓ったはずなのに・・・喉元過ぎるとすっかり忘れてしまうのが人間のおろかなところ。
この労力、次へ進めたいのだけど・・・まじで、まじで。

2006/07/01

毛糸が出来るまで

制作日記とは名ばかりな日々が続きました。
なので、ちょっとそれらしいことを・・・(ニヤリ)

ニット用の毛糸を作っています。
えーと、どんなものでもそうだと思うのですけど、制作手順、作業方法など100人作家が居れば100通り・・・と言うことで、ここでは私の方法。(変だよ、それ?とおっしゃる方もいると思いますけど)


ローラッグ
羊の毛を解毛し、カード機という繊維の方向をそろえる(&ゴミも落とす)機械を通した後、それをローラッグと呼ばれるイモムシのような形に形成します。




紡ぎ
ローラッグを紡ぎます。昔の足踏みミシンのように、足でパタパタとペダルを踏むと大きなホイールが回り、その動力でボビン(糸が巻かれている部分)とフライヤー(フックのような金具が付いている部分)が回転し、それによって繊維に撚りが掛かります。
この動作を文字で説明するのは難しいっ!



木枠に巻く
私の糸車は、ボビンの取り外しが容易ではありませんので、いちいちこんな木の枠に巻き直します。骨董屋では結構なお値段で販売しているこの木枠、私たち織り手には普通に小道具として使用中。
ここでは、単糸(1本撚り)としての糸が次の作業のために待ち構えている状態です。

続きは、またその作業に入ったら・・・

おたのしみに。

2006/06/09

candle night



2006年は6月21日が夏至で、一年でもっとも太陽の出ている時間の長い日になります。

キャンドル作家の友人Kaltio.さんが、静岡県富士宮市で個展を開催中です。
100万人のキャンドルナイトのHPに全国で行われるキャンドルイベントマップがあるのですけど、そこにも掲載されていました。

もうすぐ夏至なんだなって思ったら、暑い真夏はこれからなのに、今年も半分終わってしまうのだと言うセンチメンタルな気分になってしまいました。
子供の頃から夏至は冬至よりも何百倍もワクワクする一日。夏の短い北欧ではお祭りが開かれます。

私も夏至の日は家中のキャンドルをかき集めてキャンドルナイトを実行しよう!と思ったけど、そこまでやると逆に二酸化炭素の量が増えそうなので、数個にします。

http://www.candle-night.org/home.html
100万人のキャンドルナイトHP

2006/06/02

冬の準備

西のほうではもう入梅したと言う情報をキャッチ。
あっという間に夏が始まってしまいます。

夏が始まる前にしなくてはならないことがあります。
そして、夏が終わったらすぐに冬の準備が始まります。

焦る必要はないと思っていますので、じわじわと自分らしい形で歩んでいこうかなと。
今後の予定は8月、11月ぱさぱさ雑貨店。12月珈舎展。

2006/05/30

集合体



布とは、繊維の集合体がある規則にしたがって構成されたものである。

・・・と、言うことが判る写真たち。
上はシルクの糸で織った布。シルクの繊維は直線的なんです。
下はウールの布(ハリスツイード)。ケンプと呼ばれる硬いひげのような繊維がピンピンと出ているのが見えます。そのほかに、ウール繊維がより合わさって立体的な糸が作られているのが判ります。

そんなマクロの世界がたまらないのです(笑)

2006/05/17

冬を想う

春の作品展が終わり、まだ夏が控えているというのに心は冬に飛んでいます。
そして、私が冬を迎える前に、冬支度を依頼されているわけです。まずはそこから。ようやく本腰を入れる準備ができました。

Harris Tweedの布も何とかせねば。
眠っている布たちを生かす事も考えないといけません。

日本人はお肌が繊細だと思います。日本人がという言い方は、他のアジア人がウールについて話しているのを知らないので「アジア人」と言えないのですが、いずれにしても欧米人はどちらかというとお肌が頑丈な気がします。(化粧品を例に挙げても、それは明らかです)
たとえば、ハリスツイードなどはスーツや帽子等に多く使われている布ですが、たしかにゴワッとしています。使い込んで、硬い毛がぽろぽろ落ちて、柔らかい毛だけになったとき本来のツイードの良さが発揮されるのでしょうけど、日本人の感覚では、今やわらかいものが素晴らしい的な感がある気がするのです。長く使うことを前提にした布であり、流行で1シーズンだけでサヨナラするには良さがわからないし、そのような消費社会にはなかなか受け入れられないものだとも思います。

それと逆の発想が、お花。
丁度今、シャクヤクのシーズンです。私はあの紙で作ったような大きなお花が大好きです。そして薔薇も、可憐な一重の野ばらも好きだけど、オールド・ローズのゴウジャスな物も大好き。 
・・・えぇ、過剰装飾の世界は私の憧れ。
お花屋さんに並んでいる薔薇やシャクヤクは蕾のものが通常です。でも、昔聞いたイギリスのお話は一番美しく咲いている状態のものを花束にするそうです。一番美しく咲いているお花たちを、「いま」あの人に届けよう、というのは素敵な気がします。

お花屋さんでバイトしていたとき「八百屋さんと同じで、生ものだからね!」といわれたのを思い出しました。

2006/05/12

ぱさぱさの品



現実逃避の甚だしい私・・・
とりあえず、こんな感じ。
完全なるタータンは断念。ってか、くどくなるし(笑)



ほこももらのこんな色のハンカチ持っているなぁ(笑)といった、ラブリー針刺し。 (もしくは、お饅頭オブジェとも言う)



そして、羊ちゃんたち。

2006/05/04

シルクのマフラー


おそらく、私はもさもさしているものが好きなのだ。
つるリンときれいな糸にどうしても惹かれないのは、そういうことだ。
このベージュと白の糸もシルクなのに「綿?」なんていわれたけど、首に巻いてちょーだい。軽いから!


そして、無地はやっぱり回避され(笑)ここでもチェックが採用されます。
もう、いちいち言わなくても多謝といえばチェック、ってなくらいに突き進みそうです。 
 
マフラーというと、どうも冬のイメージがあるのだけど、スカーフとマフラーの違いってなんだろうと考えます。
●マフラーは分厚くて防寒用襟巻き。
●スカーフは薄手のおしゃれ用襟巻き。
どちらも襟巻きだよな(いま、襟巻きだなんていわないか?)

私の作るものはどっちでもいいです。使う人が好きに使ってください。
だから、マフラーってことで(笑)
(ほら、イギリスでセーターをジャンパーって言うみたいなものよ)

2006/04/28

綾織もあり。


よくあるガラ紡の布巾って平織りよね。
綾織だと縒れ易いのかしら。でも、私はふわふわが良いなぁ・・・ということで、いろんな柄を作ってみようと思います。

で、布巾になるのかというと?
布巾でもよし、ハンカチでもよし、大き目のコースターでもよし。(19×19cmのサイズ)
最終的に手にした人が、好きなように使えば良いと思っているのであまり限定はしたくないです。

それにしても、このガラ紡ってガサばっかりあってすぐに糸がなくなる。糊付けて糸が細くなっている状態なのに・・・ねぇ。ぱりぱりして紙を織っているようです。

2006/04/26

ガラ紡
















ここ数年、ガラ紡の名前をよく聞く。
以前さんざん使っていた素材のひとつで、綿の短い繊維で甘撚りになった糸。よく、じゅうたんなどの押さえの横糸で使うと聞いていた。(あれ、それは結束糸かしら?
で、最近では布巾だとかに使われているらしい。
確かに、やわらかくて使いやすいかもね。

ということで、いくらか在庫のあるガラ紡糸を使ってみようと思い、とりあえず糊付けをする。
(私の糊付けは自己流なので、大きな声じゃ言えません)

高級なものは無農薬の綿花で作られているらしい。
それを求めたとしらら、かなり大変だわ。無農薬栽培の綿から作られた材料としての綿糸ってあるのかな?聞いたことないけど。