2008/12/27

elements or material : 要素か素材か?


先日、友人からこんな事を聞かれた。

「あなたは、織っている時になにを考えているの?」

基本的に、私の織物は織り機で踏み木の順番を間違えないようにだとか、横糸の本数を数えたりだのと数字が脳内を駆け巡っているのがいつもの織物。

今回は木枠を使って綴れを織っているのだけど、例のごとくランダム。
そうか、こういうことなのか!
私のアートとしての作品は、たいてい”行き当たりばったり”(悪く言えばね)。 計画して進めると私の性格上、すっごくつまらない作品が出来上がる。だから、手の動くままに、脳が欲するままに、目が喜ぶままにがモットー。とはいえ、一言で言えば、やっぱり「行き当たりばったり」なのであろう。

今回はStructureやElementsというもっと基本的なものにこだわって動いている。 それを織り成す要素は一体何なのか?という事が重要だと思っている。
アートはわからないから、という拒絶反応をよく聞くけど、それは視点が違うのだからわからなくて当たり前だと思う。その逆に、ピカソとかの絵を見て「こんなの子供の絵と変わらないじゃないか」という話も聞く。 アートはクラフトとは違う。技術の巧妙さではなく、思想の部分をもっと意識したら見え方が変わるのではないかと思う。
そんなわけで、今回の作品のコンセプトとしては、いつも脳内に螺旋が渦巻く私の思考/思想を手の動くまま、感情の赴くまま、脳が欲するままに!